こんにちは!ランモモです。
今回は、「職業訓練でWebデザイナーコースはやめておいた方がいい?」その疑問と理由についてお話したいと思います。
「職業訓練でWebデザイナーはやめとけ」ってネットで見たけど、なんでだろう?
職業訓練のWebデザイナーコース、興味があるけどやめておいた方がいいのかな…
そんな疑問について、実際に職業訓練のWebデザイナー養成科に入校し、その後Web系転職をした経験からお話しできればと思います。
今回のお話が、少しでも参考になれば嬉しいです。
「職業訓練でWebデザイナーはやめとけ」と言われる理由
職業訓練のWebデザイン系プログラムを調べていると、ちょくちょく耳にする「やめておけ」という声。
実際に通ってみた経験から、そのような声があがる理由には大きく次の2つのパターンがあると感じました。
【パターンA】授業や他の受講生のレベル、デザインというジャンル自体が合わなかった
そもそも、これまでの仕事がPCにあまり触れない職種だったり、プレゼン資料などのデザインが必要な資料作りが苦手だったり。
PCでのデザインというジャンルそのものと相性があまり良くなかったパターンです。
さらには、受講生の中には、Illustratorを使ったデザイン実務経験者もいたりします。
「授業や周りの受講生のレベルが高い」→「やめておいた方がよかった…」と感じやすくなってしまうのでは・・と思います。
【パターンB】職業訓練校での学びが合わなかった
もうひとつが、職業訓練校の仕組みや雰囲気、訓練校で学習すること自体が合わなかったパターン。
職業訓練は、週5日の学校通いが必要になるうえ、受講生にはさまざまな人がいます。
Webデザイナーへの転職を強く志している人だけではなく、中にはモチベーションの低めな人がいる場合も・・
「効率よく、そして他の生徒さんたちと切磋琢磨しながら学びたい」と思っていた人なら、
「しっかりお金を払って専門のスクールに通えばよかった…!」→「やめておいた方がよかった…」と感じてしまうように思います。
パターン別!7つの理由
さて、そんな2つの「やめとけ」パターン。
【パターンA】授業や他の受講生のレベル、デザインというジャンル自体が合わなかった
【パターンB】職業訓練校での学びが合わなかった
ここではわたしの実体験も踏まえて、その理由をさらに7つに分けてご紹介していきたいと思います。
理由①授業についていけない【パターンA】
- そもそもPC操作に戸惑ってしまい、ソフトがうまく使えない・・
- HTML/CSSの授業、理解できないまま進んでいってしまう・・
など、「授業についていけない」ことがまずあげられます。
わたしが入校したクラスには「PC操作が不慣れ」という受講生はあまり多くはなかったのですが、
もしPCを使った細かい作業に苦手意識がある場合は、そもそもPC業務となるWebデザインというジャンルはハードルが高く感じてしまうかもしれません;;
また、HTML/CSSで戸惑う受講生がかなり多かったです。
慣れてしまえば「こいうことか!」と、そんなに難しい話ではないことがわかるのですが、よくわからない英数字の羅列に、最初は誰でも面食らいます・・
Webデザイン=PCを使った職種なので、PC業務に抵抗がないこと。
そして、英数字の羅列を理解しようとし、Webページが表示される(そして正しく表示される)仕組みを学ぶ意欲があること。
これらに難しさを感じてしまうと、「ついていけない・・」と感じてしまうと思います。
理由②デザインセンスの格差を自覚【パターンA】
わたしが受講したクラスには、
- 大学でデザイン系の学科に所属していた人
- すでにAdobeソフト(Illustrator/Photoshop)を実務で使っていた人
が何人も在籍していました。
そういった人たちの作るデザインはやっぱりレベルが高く、素人目にも上手で・・
自分のデザイン力の無さ、格差を自覚したのでした。
わたし自身、昔から絵を描くことが好きで、実務での資料作りも見やすさや見栄えにこだわってはいたのですが・・
経験者の人たちと比べると、完全にデザイン初心者であることを実感させられました;;
Webデザイナーを目指すことに焦りすら感じたのでした・・
でも逆に言えば、そのようなデザインの知識や経験のある人たちから学ぶことも多かったです。
デザイン初心者でも、それを伸びしろと思って頑張れる意欲。
それが湧いてこないほどに自信を無くしてしまうと、後悔する可能性が高くなると思います。
理由③授業内容が浅い【パターンB】
職業訓練のWebデザイナーコースは、Adobeソフトの使い方やインターネットの基礎知識講座などもプログラムに含まれています。
基本的には未経験者でも参加できるような内容です。
そのため、特に3ヶ月コースの場合、「授業内容が浅い」と感じる人もいるようです。
わたしの場合、数ヶ月間AdobeソフトとHTML/CSSを独学してから入校したので、一から教えてくれる職業訓練では、Webデザインに必要な知識を全般的におさらい・不足の穴埋めができた印象でした。
また、まったく学習未経験の人でも、はじめから順序立てて教わることができるので、3ヶ月でも理解しやすいプログラムになっていると思います。
ただ、「Webデザインの経験が少しでもある」「Adobeソフトは実務でバリバリ使ってきた」という人からしたら、「それはもう知ってる」「Adobeソフトの使い方より早くWebページを作りたい」と思う部分も多いのではと感じました。
すでにある程度の経験がある人にとっては、「職業訓練ではなく専門のスクールに通うべきだった・・」と感じることもあると思います。
理由④週5日間の通いが必要になる【パターンB】
職業訓練では、週5日間、訓練校に通って授業を受けます。
金銭的余裕があり、必要な知識を効率よく学びたいのであれば、職業訓練ではなく専門のスクールに通うのもひとつの方法だと感じました。
わたしが受講した時期、3ヶ月コースの訓練校は、自宅から片道1時間かかる学校しかなく・・毎日往復2時間かけて通っていました。
(他にも、同じくらいの時間をかけて通っている受講生が何人かいらっしゃいました)
金銭的余裕があれば、もっと自宅近くのスクールに通って、授業以外の時間を自習や転職活動に有意義に使えたかもしれません◎
また、すでにある程度の知識がある人にとっては、近場で必要な知識・技術だけをスクールで磨く方が効率的ですよね。
週5日間の通いが、現状自分にとってデメリットが大きい場合には、違う学習方法を選択した方がいいかもしれません。
理由⑤モチベーションの低い受講生もいる【パターンB】
職業訓練には、給付される手当目的の受講生がいる場合もあります。
入校したクラスにそういった受講生が多いと、クラス全体のモチベーションや授業レベルが低くなってしまう可能性があります。
実際、訓練校の先生が「授業の進み具合はクラスのレベルで変わることもある」とおっしゃっていたことがありました。
わたしが受講したときのクラスは、モチベーションが高い受講生が多かったらしく、カリキュラム通りスムーズに進行していたそうです。
逆に、クラスの雰囲気によっては、カリキュラムが完全に終わりきらないこともあるようです。
「しっかり学びたい」と思っている場合、万が一入校したクラスの士気が低いとなると、モチベーションを保つのに苦労しそうな印象です。
理由⑥馴れ合いの場になる可能性も【パターンB】
職業訓練の受講生は、当然ですが現在職に就いていない人たちです。
「仕事に就いていない」ことにある程度不安を感じている中で、同じく職に就いていない人たちと一緒にいると、なんだか安心感を感じてしまいます。
正直、わたしもこの安心感、感じていました・・
「不安だけど、ここにいるみんな同じ状況!」という環境に心強さを感じるのも確かですし、悪いことではありません。
でも安心し過ぎると、「無職でも大丈夫!」と、不安感をまぎらわす馴れ合いの場にもなりかねないと感じました。
お互いに協力し切磋琢磨し合って、ステップアップの場として活かすこと。
そうでないと、結局何も得られずに訓練が終了し、時間を無駄にしてしまう可能性があります。
理由⑦必ずWebデザイナーに就職できるとは限らない【パターンB】
そして、職業訓練に通ったからといって、必ずWebデザイナーに就職できるとは限らないということ。
これまでご紹介してきたとおり、「授業が難しい」「授業内容が浅い」と感じてしまったり、「モチベーションを保てない」といった状況だと、思ったほどスキルが身につかない可能性もあります。
わたしの場合、独学+職業訓練で、ある程度Webページを作成する知識・スキルは身につけることができました。
未経験ということもあり、正社員・アルバイト含め数社応募し、結果的にアルバイトとしてWebデザインの実務に携われるように。
他の受講生は、訓練校卒業後Webデザイナーとして就職した人は数人、Webディレクター職についた人もいますが、まったく違う職種に就職した人が多かったです。
そして職業訓練でもWebデザイナーとして就職できるかどうかは、
- (馴れ合いで終わらせず)職業訓練を活かしてどの程度スキルを身につけられるか
- 今の自分のスキルに合った職場に出会えるか
が重要だと思います。
そして転職活動をしてみて実感したのは、クリエイティブ系の職種は、ほとんどが実力・経験主義だということ。
「実際に実在する会社のデザイン制作を行なったことがある」などの経験、ポートフォリオが充実していると、より強みになる印象です。
より確実にWebデザイナーとして就職したい場合には、はじめからカリキュラムに企業案件が含まれていたり、転職支援が充実しているスクールを選ぶ方法もあります。
やっぱり40代以上の入校は微妙?就職しづらい?
職業訓練のWebデザイナーコースって、やっぱり若い受講生が多いのかな・・
未経験でWebデザイナーって、やっぱり若い世代でないと転職は難しいのかな・・
年齢については、気になるところですよね;;
まず職業訓練への入校に関しては、興味があるなら年齢は不問と思います!
実際、当時通っていた訓練校のクラスは、20代、30代がやはり大半ではありましたが、40代以上の受講生も2割ほどいらっしゃいました。
また、クラス全体的に学ぶ意欲や士気が高く「みんなで頑張りましょう!」といった雰囲気だったので、世代関係なくわきあいあいと高め合えた印象です。
そして就職に関しても、40代以上の受講生でもWebデザイナーとして就職された方もいらっしゃいました。
これに関しては、年齢に関わらずやはり「今の自分に合った職場に出会えるか」が重要だと思います。
実際、Webデザイナー職の求人を見ると、30代以下の年齢制限がある会社も見かけますが、スキルを磨いて、自分に合った転職活動ができれば、誰でも可能性はゼロではないんだなと感じています。
職業訓練のWebデザイナーコースに向いている人
さて、職業訓練のWebデザイナーコースが「やめとけ」と言われる理由についてお話ししてきましたが、
じゃあ、実際どんな場合なら問題ないんだろう?
というポイントもご紹介したいと思います。
Webデザイナーへの興味が強い人
まずは、「Webデザイナーという職種への興味が強い人」。
このような人には、
- 授業を難しく感じたとしても、理解していく姿勢がある
- 他の受講生から良い刺激を受けて、自分の伸びしろをどんどん伸ばしていける
- クラスの士気が低くても、馴れ合いをせず、自分のスキルアップに集中できる
といった長所があるので、職業訓練の時間を有効的に活用することができると思います。
PC作業が苦ではない人
続いて、「PCを使った作業が苦ではない人」。
基本的なことではありますが、授業を受けるうえで、Webデザインに必要なソフトを学び使いこなしていく必要があります。
そして、職業訓練のWebデザイナーコースの授業は、そのほとんどがPCを相手にした座学です。
長時間のPC作業に耐えることができない性格であれば、他の職種の方が向いている可能性があります。
作品作りを面白いと感じられる人
「作品作りを面白いと感じられる人」も、職業訓練を楽しみながら受講できると思います。
Webデザインも、Illustratorを操作して形や柄を作ったり、HTML/CSSを記述してWebページが完成していったりする世界。
例えば、
- プレゼン資料をこだわって作るのが好きだった
- イラストを描くことが好き
- 何かを完成させたとき達成感を感じる
など、作ることが好きだったり、完成形のある作業が好きだと、きっとWebデザインの授業にはハマると思います。
独学のみの人
「独学だけでWebデザインを勉強してきた人」にとってもおすすめの機会です。
実際わたしも、数ヶ月間AdobeソフトとHTML/CSSを独学してから入校。
独学だけでは知り得なかった知識を、基本的なことから応用的なことまで全般的に学び直し、知識の穴埋めをすることができました。
他の受講生から刺激を受けたり、先生に質問し放題なのもいいところ。
Webデザインに最低限必要な知識だけでなく、HTML/CSSのもっと便利な記述の仕方などを学び直したり、わからないところは質問して解決したり。
独学以上の学びを得ることができるはずです。
金銭的余裕に限りのある人
そして、「金銭的余裕に限りのある人」にとっては、スクールよりも通いやすいです。
専門スクールは、しばしば受講料が高額な場合もありますよね;;
職業訓練なら、手当をもらいながら無料で受講することができます。
Webデザインに興味があり、特に「やめておいた方がいい」条件に当てはまらないようなら、一度職業訓練を試してみるのもおすすめです。
「向いているタイプだと思う」「興味は十分ある!」
だけど、「入校してからやっていけるか正直不安・・」「実際今、授業についていけてない・・」という状況なら・・
ぜひこちらのお話も参考にしてみていただけたら嬉しいです。
職業訓練に不向き・やめておいた方がいい人
もしここまでで、
もしかしたら、やめておいた方がいいのかも・・
と感じる要素が多いようでしたら、ぜひこちらもあわせて参考にしてみていただければと思います。
「なんとなく」と考えている人
まずは、「『なんとなく』と考えている人」。
- なんとなくかっこいいから・・
- なんとなく面白そうだから・・
という理由で、“本当はPC作業が得意ではないのに”、“本当はそこまでWebデザイナーになりたいわけでもないのに”入校してしまうと、かなり苦しい時間になるかもしれません;;
Webデザイナー転職については検討中だったとしても、「ちょっとでもスキルアップしたい意志があるか、学んでいく意欲があるか」を一度見つめ直してみるのがおすすめです。
PC作業が苦手な人
ご紹介してきたように、「PC作業が苦手な人」「長時間のデスクワークを苦に感じる人」には、あまり向いていないかもしれません。
もしかしたら、異業種転職したくてWebデザインに興味を持つ場合も多いかと思います。
わたし自身もそうでしたし、それ自体はとても前向きで素晴らしいことです!
ただ、職業訓練は数ヶ月間通うものですので、「Webデザインを勉強することが自分の性格に合っているかどうか」については一度ぜひ検討してみてください。
もし異業種に挑戦したくてもそれが合っていなかった場合、職業訓練の数ヶ月間を無駄にしてしまいかねません。
すでにWebデザインの経験がある人
そして、「すでにWebデザイン関連のスキルや経験がある人」。
職業訓練では、未経験者も参加できるカリキュラムが組まれている場合が多いです。
そのため、
- すでに実務でIllustratorやPhotoshopを使ってきた
- HTML/CSSの書き方は知っている
といった場合には、専門のスクールで自分に合ったプログラムを選んで受講した方が効率が良く学べる可能性があります。
金銭的余裕があり、より効率的に学びたい人
そして、上記に続いて「金銭的余裕があり、より効率的に学びたい人」。
職業訓練は、無料で受講できるところが利点のひとつですが、そのときのクラスのレベル感によっては、カリキュラム通りに授業を終えられなかったり、モチベーションや学習意識が低い場合も。
そしてそのとき募集している学校の所在地が、自宅から離れている可能性もあります。
もし金銭的余裕があるなら、自宅付近で、自分に合った授業が受けられる専門スクールを見つけた方が、より効率良く学べるかと思います。
お金を支払っている分、周囲の受講生の意識も高く、きっと切磋琢磨してスキルアップできるはずです。
まとめ
「職業訓練でWebデザイナーコースはやめておけ」という声がある理由。
実際に職業訓練のWebデザイナー養成科に入り、Web系転職をした経験から考えると、
授業や他の受講生のレベル、デザインというジャンル自体が合わなかった
職業訓練校での学びが合わなかった
の2つのパターンがあると感じています。
でも、「じゃあやっぱりやめておいた方がいいの?」というと、そういうわけではありません。
実際、わたしは「通ってよかった!」と思っています。
「職業訓練、やめておけばよかった・・」と思わないようにするには、
- 職業訓練のWebデザイナーコースが自分に合っていること
- 職業訓練の授業をしっかり学ぶ姿勢があり、それを活かしていく意欲があること
が大切なんじゃないかなと思っています。
職業訓練でも、学べることは多いです!
この記事が、ご検討中の方にとって「自分はどうだろう?」と考えるきっかけになれば嬉しいです。
もし興味があれば、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください▼
最後までご覧いただき、ありがとうございました^^
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